重賞データcheck
 今週から函館で2歳世代最初の重賞、小倉ではサマー2000シリーズ第3戦の小倉記念が行われる。過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を分析する。
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第57回 函館2歳S(G3)

7月20日(日) 函館競馬場 芝1200m

 2歳世代にとっては最初の重賞となる函館2歳S。近年は函館記念とともに開催最終週に行われていたが、今年は函館記念の施行時期が繰り上がり、以前のようにこのレースが単独で開催を締めくくる形に戻った。他場からの転戦馬も見られるものの、好走馬の大半は函館デビュー馬が締めており、実質的には函館の2歳王者決定戦となっている。ライバルに先んじて重賞タイトルを手に取るのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック1毎年1頭ずつ穴馬が好走

 過去10年の人気別成績をみると、連対率・複勝率は1〜4番人気がほぼ横並び。3勝を挙げた1番人気が勝率は一歩リードも、複勝率は1番人気だけ40.0%で、2〜4番人気は50.0%をマーク。1番人気よりこちらのほうが妙味もある。また、10番人気が複勝率40.0%を記録するなど、穴馬の好走も少なくない。2つ目の表からわかるように、1〜3着馬は過去10年すべて「6番人気以内2頭+7番人気以下1頭」で決着している。その順番や組み合わせによっては3連単30万、50万馬券といった波乱も期待できるレースだ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-1-0-6 30.0% 40.0% 40.0%
2 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0%
3 1-2-2-5 10.0% 30.0% 50.0%
4 2-1-2-5 20.0% 30.0% 50.0%
5 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
6 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
7 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
8 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10 2-0-2-6 20.0% 20.0% 40.0%
11〜 0-1-2-43 0.0% 2.2% 6.5%
【上位馬の人気と着順・主な配当(過去10年)】
人気 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年
1着人気 1 2 1 2 4 10 3 4 10 1
2着人気 3 1 12 7 2 4 2 3 6 8
3着人気 10 13 4 3 11 3 10 8 4 2
単勝 320円 720円 300円 520円 700円 4,730円 740円 700円 2,980円 340円
馬連 1,390円 660円 15,620円 5,880円 1,270円 21,980円 1,730円 2,090円 19,620円 2,280円
馬単 2,210円 1,670円 22,890円 10,200円 2,610円 69,290円 3,540円 4,280円 41,890円 3,560円
3連複 9,610円 13,330円 27,510円 11,090円 20,610円 49,250円 22,940円 14,090円 39,010円 3,780円
3連単 34,290円 64,380円 175,020円 65,140円 73,570円 577,430円 140,650円 74,530円 347,050円 18,580円

チェック2着順によって枠番傾向が異なる

 枠番別の成績は、パッと見では中枠の好走馬が多く複勝率も高いように見える。しかしより細かく見ると、着順によって傾向が異なるので注意したい。まず勝ち馬は10頭中8頭が5〜8枠と中〜外枠中心。2着馬は10頭中9頭が3〜6枠で、残る1頭も7枠。そして3着馬はすべて4枠以内だ。1着→2着→3着と着順が下がるにつれ、好走馬が多い枠番が外めから内へと移動していくというおもしろい傾向だ。
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【枠番別成績(過去10年)】
枠番 成績 勝率 連対率 複勝率 良馬場(6回) 同複勝率
1 1-0-3-11 6.7% 6.7% 26.7%
2 0-0-2-15 0.0% 0.0% 11.8%
3 1-3-3-11 5.6% 22.2% 38.9%
4 0-2-2-15 0.0% 10.5% 21.1%
5 2-2-0-14 11.1% 22.2% 22.2%
6 2-2-0-16 10.0% 20.0% 20.0%
7 1-1-0-17 5.3% 10.5% 10.5%
8 3-0-0-17 15.0% 15.0% 15.0%

チェック3新馬戦組の距離短縮馬に要注目

 前走クラス別では新馬戦組が【7.9.9.79】複勝率24.0%、未勝利戦組が【3.1.1.24】同17.2%と、新馬戦組が優勢。新馬戦組は函館芝1200m出走馬に限定しても【4.5.5.40】複勝率25.9%と、好走確率はさほど高くならない。逆に、他場組も含め新馬戦から距離短縮だった馬が【1.2.1.4】と、数は少ないが複勝率50.0%を記録しているので、該当馬がいれば注目したい。一方、未勝利戦組の好走馬は、函館芝1200m戦を2番人気以内で勝ち上がってきた馬ばかりだ。
【前走着順、前走人気別成績(過去10年)】
前走クラス 距離比較 成績 勝率 連対率 複勝率
新馬戦 距離延長 2-2-2-22 7.1% 14.3% 21.4%
同距離 4-5-6-53 5.9% 13.2% 22.1%
距離短縮 1-2-1-4 12.5% 37.5% 50.0%
未勝利戦 3-1-1-24 10.3% 13.8% 17.2%
地方競馬 0-0-0-13 0.0% 0.0% 0.0%

チェック4函館芝コース追い切り馬が高複勝率

 過去10年の出走馬の追い切りを、パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で分析すると、当然ながら好走馬の大半は函館競馬場で追い切られた馬から出ている。中では、芝コースで追われた馬が【1.3.4.21】で複勝率27.6%。勝ち切れない感はあるものの、3連複の候補としてはWコース組より信頼性が少し高い。
 そのWコース追い切り馬にはさほどはっきりした傾向は出ていないが、追い切り時計がかなり遅めだった馬は苦戦気味。Wコースができたことで、ダート追い切り馬は出走がほとんどなくなっている。

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【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース 3ハロン 成績 勝率 連対率 複勝率
函館W 8-6-5-70 9.0% 15.7% 21.3%
〜41.0 7-6-4-59 9.2% 17.1% 22.4%
41.1〜 1-0-0-11 8.3% 8.3% 8.3%
函館芝 1-3-4-21 3.4% 13.8% 27.6%
函館ダート 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%