重賞データcheck
 今週は秋のマイル王決定戦、マイルCS。京都開催に戻った近2年はやや波乱傾向。その要因を探っていこう。
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第42回 マイルチャンピオンシップ(G1)

11月23日(日) 京都競馬場 芝1600m

 秋のマイル王決定戦・マイルCS。1984年の番組改編でマイラーのための大レースとして創設され、第1、2回はニホンピロウイナーが連覇。以来、多くの名マイラーが勝ち馬に名を連ねており、ほかにダイタクヘリオス、タイキシャトル、デュランダル、ダイワメジャー、そしてグランアレグリアがこのレースを連覇。近年では、2015年のモーリスと19年のインディチャンプ、そして20年のグランアレグリアが、同年の安田記念とあわせ春秋マイルG1制覇を飾っている。今年はどの馬が秋のマイル王の座に就くのか。過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック1上位人気はやや勝ち切れない

 過去10年、1〜3番人気は計【4.8.2.16】。連対率40.0%・複勝率46.7%は悪くないものの、やや勝ち切れない感もある。一方で4〜6番人気は【6.0.4.20】複勝率33.3%。好走確率でこそ分は悪いが、連対まで届けば勝ち切っており、配当妙味からもこのあたりを重視する手もありそうだ。
 また、表の右に記したように近3年にかぎると1番人気は好走なし。2〜8番人気は大半が複勝率33.3%で、7番人気が同66.7%。穴っぽい馬でも人気馬でも複勝率には差がなく、優勝馬も4〜6番人気から各1頭。大波乱までは期待薄ながら、好配当が望めそうなレースだ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 過去3年 同複勝率
1 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0% 0-0-0-3 0.0%
2 0-4-1-5 0.0% 40.0% 50.0% 0-0-1-2 33.3%
3 2-3-0-5 20.0% 50.0% 50.0% 0-1-0-2 33.3%
4 3-0-1-6 30.0% 30.0% 40.0% 1-0-0-2 33.3%
5 2-0-2-6 20.0% 20.0% 40.0% 1-0-0-2 33.3%
6 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0% 1-0-0-2 33.3%
7 0-1-3-6 0.0% 10.0% 40.0% 0-1-1-1 66.7%
8 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0% 0-1-0-2 33.3%
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-3 0.0%
10〜 0-0-1-81 0.0% 0.0% 1.2% 0-0-1-22 4.3%
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
競馬場 京都 阪神 京都
1着人気 4 3 4 5 3 1 1 6 5 4
2着人気 2 2 2 3 1 3 2 8 3 7
3着人気 1 7 7 4 6 5 5 2 7 10
単勝 570円 590円 880円 870円 640円 160円 170円 920円 1,730円 530円
馬連 1,780円 1,590円 2,480円 3,220円 840円 620円 370円 11,870円 4,440円 3,000円
馬単 3,400円 3,390円 5,520円 6,350円 2,040円 790円 540円 19,920円 10,490円 5,660円
3連複 2,000円 8,360円 9,300円 5,480円 3,200円 1,610円 1,960円 20,530円 30,930円 29,110円
3連単 12,000円 40,290円 55,890円 29,790円 16,580円 4,480円 5,460円 142,650円 176,490円 128,450円

チェック24〜5歳の人気馬が安定

 牡・セン馬の年齢別では、4歳馬が複勝率28.6%と断トツで、3歳馬が20.7%、5歳馬が15.7%で続く。特に4、5歳の上位人気に推された馬は安定しており、3番人気以内なら4歳馬は複勝率45.5%、そして5歳馬は同57.1%と信頼性は高めだ。
 一方、牝馬は過去10年全体としては互角かやや劣勢といったあたりだが、2020〜23年に4年続けて好走馬が出ていた。昨年は人気2頭が圏外に敗れたとはいえ、近年の傾向としては牝馬の好走が多めになっていることは覚えておきたい。
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【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率 3番人気以内 同複勝率
牡・セン 3 3-1-2-23 10.3% 13.8% 20.7% 0-1-0-2 33.3%
4 2-5-3-25 5.7% 20.0% 28.6% 1-3-1-6 45.5%
5 1-3-4-43 2.0% 7.8% 15.7% 1-3-0-3 57.1%
6 1-1-0-12 7.1% 14.3% 14.3% 0-1-0-2 33.3%
7〜 0-0-0-15 0.0% 0.0% 0.0% 該当なし
7-10-9-118 4.9% 11.8% 18.1% 2-8-1-13 45.8%
牝馬 3 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0% 該当なし
4 2-0-1-7 20.0% 20.0% 30.0% 1-0-1-2 50.0%
5 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0% 1-0-0-1 50.0%
6 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0% 該当なし
3-0-1-24 10.7% 10.7% 14.3% 2-0-1-3 50.0%

チェック3前走がG1なら、G1優勝実績馬

 前走クラス別の成績をみると、3着以内の好走馬30頭の前走はすべて重賞だった。中ではG1組が【4.2.3.21】複勝率30.0%で他を一歩リードしている。このG1組の好走馬を見ると、過去10年の9頭中8頭がマイル以上のG1優勝実績馬だった。また、同じく8頭が前走のG1では4着以内に入っている。どちらも例外は昨年3着のウインマーベルだった。
 一方G1以外からの好走馬は、前走で上位人気に推され、掲示板を確保していた馬がほとんどだ。表には過去5年分を掲載したが、過去10年でも、3着以内の好走馬21頭すべてが前走5番人気以内、21頭中20頭が前走5着以内だった。
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【前走G1からの好走馬(過去10年)】
馬名 年齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順 主な実績
15 イスラボニータ 4 1 3 天皇賞(秋) 6 3 皐月賞1着
18 アルアイン 4 4 3 5 4 皐月賞1着
19 ダノンプレミアム 4 1 2 3 2 朝日杯FS1着
21 グランアレグリア 5 1 1 2 3 マイルCS1着
16 ミッキーアイル 5 3 1 スプリンターズS 2 2 NHKマイルC1着
20 グランアレグリア 4 1 1 1 1 安田記念1着
24 ウインマーベル 5 10 3 7 5 スプリンターズS2着
15 モーリス 4 4 1 安田記念 1 1 安田記念1着
20 インディチャンプ 5 3 2 2 3 マイルCS1着
【前走G1以外からの好走馬(過去5年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
20 アドマイヤマーズ 5 3 スワンS 2 3
21 シュネルマイスター 2 2 毎日王冠 1 1
ダノンザキッド 5 3 富士S 2 4
22 セリフォス 6 1 富士S 1 1
ダノンザキッド 8 2 毎日王冠 4 3
ソダシ 2 3 府中牝馬S 1 2
23 ナミュール 5 1 富士S 1 1
ソウルラッシュ 3 2 京成杯AH 2 1
ジャスティンカフェ 7 3 毎日王冠 3 7
24 ソウルラッシュ 4 1 富士S 1 2
エルトンバローズ 7 2 毎日王冠 5 3

チェック4栗東坂路組はラスト1ハロンに注目

 パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、栗東坂路で追い切られた馬が【4.7.3.63】と3着以内馬30頭中14頭を占めていた。特に、ラスト1ハロンの時計が12.2秒〜12.4秒という狭い範囲に収まっていた馬が、【3.6.1.13】複勝率43.5%という好成績を残している。該当馬がいればぜひ狙いたい。
 また栗東坂路に比べると好走馬数こそやや少ないが、美浦南W追い切り馬も栗東CWよりは好走馬が多く、好走確率も高い。こちらは併せ馬・馬ナリだった馬が複勝率35.3%の好成績だ。なお、表以外では2020年1着のグランアレグリアが美浦芝での追い切りだった。
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【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東坂路 4-7-3-63 5.2% 14.3% 18.2%
(同1ハロン12.2〜12.4) 3-6-1-13 13.0% 39.1% 43.5%
栗東CW 2-1-4-40 4.3% 6.4% 14.9%
美浦南坂路 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
美浦南W 3-2-3-27 8.6% 14.3% 22.9%
(同併せ馬・馬ナリ) 2-1-3-11 11.8% 17.6% 35.3%