重賞データcheck

 今週は春のマイル王決定戦・安田記念が東京芝1600mで行われる。さらに、鳴尾記念も開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。

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第68回 安田記念(G1)

6月3日(日) 東京競馬場 芝1600m

 春のマイル王決定戦・安田記念。創設からしばらくはハンデ重賞として行われており、グレード制が導入された84年より現在の位置づけとなった。以降、ニホンピロウイナーヤマニンゼファータイキシャトルモーリスなど、数多くの名マイラーがこのレースを制してきた。一方で、08~09年にはダービー馬のウオッカが連覇したほか、13年はスプリント路線を歩んだロードカナロア、そして14年は前年秋の天皇賞馬・ジャスタウェイが優勝。一昨年は皐月賞馬のロゴタイプが、マイル戦路線に転じてタイトルを手にするなど、マイル路線を歩んだ馬ばかりが勝利を挙げているわけではない。今年はどんなタイプの馬が勝利を飾るのか、過去の傾向を見てみよう。

過去のデータをCheck!

チェック1近年は1番人気安定も、穴馬の好走多し

 過去10年、1番人気は勝率40.0%は悪くないものの、連対率は50.0%止まり。ただ、ここ5年の1番人気は【3.1.0.1】。昨年こそイスラボニータが8着も、以前より1番人気の安定感は増している。一方で、12年~15年に多く2桁人気が好走、ここ2年も8番人気が連対するなど、人気薄の激走も多い。2桁人気7頭が馬券に絡んだのは、いずれも上位人気馬が勝った年で、人気馬と人気薄を絡めた馬券作戦が有効だ。3連単は09年を除けば6万円以上の荒れ模様、しかし50万円以上の大波乱まではない。
【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 4-1-0-5 40.0% 50.0% 50.0%
2 2-1-0-7 20.0% 30.0% 30.0%
3 0-2-2-6 0.0% 20.0% 40.0%
4 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
5 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0%
6 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
7 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
8 2-1-0-7 20.0% 30.0% 30.0%
9 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
10 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
11~ 0-2-3-67 0.0% 2.8% 6.9%
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
08 09 10 11 12 13 14 15 16 17
1着人気 2 1 8 9 2 1 1 1 8 7
2着人気 5 2 6 5 13 3 16 3 1 8
3着人気 9 10 5 3 15 12 10 12 6 3
単勝 410円 180円 1,390円 2,930円 670円 400円 170円 370円 3,690円 1,240円
馬連 3,680円 290円 12,640円 12,270円 8,510円 1,470円 18,730円 1,740円 3,230円 10,480円
馬単 5,970円 460円 26,640円 25,810円 13,920円 2,570円 20,330円 2,680円 11,580円 20,410円
3連複 31,710円 4,100円 53,850円 44,090円 92,530円 18,160円 91,160円 40,690円 14,990円 43,500円
3連単 145,690円 10,000円 348,740円 335,600円 468,600円 62,800円 373,470円 127,190円 153,560円 283,000円

チェック25~6歳馬が中心に

 牡・セン馬の年齢別で好走馬が多いのは5歳と6歳。近年はその傾向が顕著になっており、3~4歳馬で過去5年に好走したのは、15年、当時G1初制覇のモーリス1頭のみである。また、7歳以上も5年で好走2頭にとどまり、まずは5~6歳馬から軸を探りたい。なお、牝馬は08~09年、4、5歳時のウオッカ2連覇以外はすべて着外である。
【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率 過去5年
牡・セン 3歳 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3% 0-0-0-2
4歳 1-2-1-19 4.3% 13.0% 17.4% 1-0-0-6
5歳 2-3-3-41 4.1% 10.2% 16.3% 2-2-1-18
6歳 4-2-5-36 8.5% 12.8% 23.4% 2-2-3-20
7歳~ 0-3-1-31 0.0% 8.6% 11.4% 0-1-1-16
牝馬 2-0-0-13 13.3% 13.3% 13.3% 0-0-0-5

チェック34枠は鬼門、2~3枠の人気馬は凡走なし

 枠番別では、4枠が【0.0.1.18】で、好走したのは12年のコスモセンサー3着のみ。1番人気に推されたアパパネ、サダムパテックなど、3番人気以内に推された馬が7頭もいて、すべて圏外に沈んでいる。また、1~3番人気にかぎれば6~8枠も【0.2.0.9】、16年のモーリスは2着を確保したものの、単勝1.7倍の断然人気に応えられなかった。対して、2~3枠の3番人気以内は【4.1.2.0】と複勝率100%を記録している。
【枠番別成績(過去10年)】
成績 勝率 連対率 複勝率 1~3番人気
1 0-2-1-16 0.0% 10.5% 15.8% 0-1-0-1
2 2-1-3-13 10.5% 15.8% 31.6% 2-0-1-0
3 2-1-1-15 10.5% 15.8% 21.1% 2-1-1-0
4 0-0-1-18 0.0% 0.0% 5.3% 0-0-0-7
5 3-1-0-16 15.0% 20.0% 20.0% 2-0-0-1
6 0-2-2-16 0.0% 10.0% 20.0% 0-1-0-2
7 2-1-1-23 7.4% 11.1% 14.8% 0-1-0-5
8 1-2-1-25 3.4% 10.3% 13.8% 0-0-0-2

チェック4マイラーズC組は3着まで

 主な前走レース別で、好走馬がもっとも多いのは、同距離のステップレース、マイラーズC組。しかし表にあるように、その成績は【0.1.7.34】。連対したのはマイルG1で3度2着の実績があったスーパーホーネットのみで、その他の馬は好走しても3着までに終わっている。対して、同じステップレースでも京王杯スプリングC組は【2.3.2.32】と、勝利や連対に届いている。
 その他のレースでは、ヴィクトリアMはウオッカの2回、高松宮記念はロードカナロアという実力馬。大阪杯からも好走馬は出ているが、同レースがG1に昇格した昨年は4、5、15番人気で7、15、13着に終わっているのは少々気になるところだ。
【主な前走レース別成績(過去10年)】
前走 成績 勝率 連対率 複勝率
京王杯スプリングC 2-3-2-32 5.1% 12.8% 17.9%
ヴィクトリアM 2-0-0-12 14.3% 14.3% 14.3%
ダービー卿CT 2-0-0-4 33.3% 33.3% 33.3%
高松宮記念 1-0-0-5 16.7% 16.7% 16.7%
大阪杯・G2 0-2-1-3 0.0% 33.3% 50.0%
大阪杯・G1 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
マイラーズC 0-1-7-34 0.0% 2.4% 19.0%
海外(日本馬) 1-1-0-3 20.0% 40.0% 40.0%
海外(外国馬) 0-1-0-17 0.0% 5.6% 5.6%

チェック5大穴狙いなら栗東坂路追い切り馬

 過去10年の出走馬の追い切りを、パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で分析すると、好走した穴馬に栗東坂路調教馬が目立っている。表に挙げたように、2桁人気の該当馬7頭のうち、栗東CWだった14年のショウナンマイティ以外は、すべて栗東坂路追い切り馬だ。また、タイムはまちまちだが、強目以上の追い切り馬が7頭中5頭を占めている。
 なお、栗東坂路全体では【2.5.6.59】複勝率18.1%と、特に成績が良いわけではなく、2桁人気限定のほうが【0.2.4.26】同18.8%と複勝率は上回る。その他では、美浦南Wが【4.2.2.18】複勝率30.8%の好成績で、好走は9番人気まで。栗東CWは【3.1.1.13】同27.8%、そして美浦南坂路は【0.0.0.15】となる。好走確率重視なら、美浦南W、栗東CWと、コース追いの馬に注目したい。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
【2桁人気の好走馬の追い切り(過去10年)】
馬名 性齢 人気 着順 コース 馬場 騎乗 調教時計 位置 脚色 併せ
09 ファリダット 牡4 10 3 栗東坂 助手 1回 52.9-38.2-25.1-12.7 強目
12 グランプリボス 牡4 13 2 栗東坂 小林慎 1回 50.4-37.4-24.8-12.8 一杯 クビ先着
12 コスモセンサー 牡5 15 3 栗東坂 助手 1回 55.1-38.8-24.5-12.2 一杯
13 ダノンシャーク 牡5 12 3 栗東坂 助手 1回 53.5-38.8-24.8-12.4 稍一杯 クビ遅れ
14 グランプリボス 牡6 16 2 栗東坂 三浦 1回 53.2-38.3-25.1-13.0 一杯 0.2秒先着
ショウナンマイティ 牡6 10 3 栗東CW 助手 66.2-50.0-36.2-11.8 6 一杯
15 クラレント 牡6 12 3 栗東坂 助手 1回 54.9-39.9-26.1-13.0 末強目 同入

第71回 鳴尾記念(G3)

6月2日(土)阪神競馬場 芝2000m

 1951年に創設されて以降、これまで何度も条件が変更されてきた重賞レース、鳴尾記念。12年からは現在と同じ6月に芝2000mの重賞として行われ、宝塚記念のステップレースという位置づけとなった。昨年はステイインシアトルが勝利した。12~17年の鳴尾記念のデータと、11年までは5月末から6月頭にかけて芝2000mで行われていた金鯱賞のデータを使って、このレースを検証する。

過去のデータをCheck!

チェック1近年は1番人気が今ひとつ

 1番人気【4.2.0.4】は連対率60%と信頼できる。2、3番人気の複勝率は50、40%とまずまずで、馬券圏内30頭のうち1~3番人気が半分の15頭を占めている。二桁人気【0.1.2.45】は今ひとつで、人気薄の大駆けはあまりない。ただし、鳴尾記念が6月になってからの6年間は、1番人気【1.2.0.3】と今ひとつだ。
【人気別成績(8~11年の金鯱賞と12~17年の鳴尾記念)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 4-2-0-4 40.0% 60.0% 60.0%
2 3-2-0-5 30.0% 50.0% 50.0%
3 2-0-2-6 20.0% 20.0% 40.0%
4 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
5 0-0-3-7 0.0% 0.0% 30.0%
6 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
7 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
8 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
9 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
10~ 0-1-2-45 0.0% 2.1% 6.3%

チェック27、8枠が有利

 過去6年の鳴尾記念の枠番別の成績を見てみよう。3着以内に入った18頭のうち12頭は5~8枠だった。一方、1~4枠は半分の6頭しかいなかった。とくに1枠【0.0.0.7】は全滅しており、内よりの馬は結果を残せていない。最多の4勝を挙げている8枠、4連対の7枠に注目しよう。
【枠番別の成績(過去6年の鳴尾記念)】
枠番 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%
2枠 0-0-2-5 0.0% 0.0% 28.6%
3枠 1-0-1-6 12.5% 12.5% 25.0%
4枠 0-0-2-6 0.0% 0.0% 25.0%
5枠 1-1-0-7 11.1% 22.2% 22.2%
6枠 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
7枠 0-4-0-8 0.0% 33.3% 33.3%
8枠 4-0-0-8 33.3% 33.3% 33.3%

チェック3前走G1を走った馬に注意!

 ステップレースはバラバラ。その中でも出走馬は少ないが天皇賞春組【2.0.0.2】と中山記念組【2.0.0.1】が好成績を残している。新潟大賞典組【0.2.3.21】と都大路S組【0.1.2.15】は出走馬の数は多いが、勝ち馬ゼロで凡走する確率も高い。昨年からG1に昇格した大阪杯組【1.3.1.9】は、出走してきたら狙いたい。クラス別成績ではG1組【2.1.2.8】が複勝率38%と安定している。
【主な前走のレース別成績(8~11年の金鯱賞と12~17年の鳴尾記念)】
前走 成績 勝率 連対率 複勝率
天皇賞春 2-0-0-2 50.0% 50.0% 50.0%
中山記念 2-0-0-1 66.7% 66.7% 66.7%
大阪杯 1-3-1-9 7.1% 28.6% 35.7%
京都記念 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
京王杯SC 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
福島民報H 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
中日新聞杯 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
ドバイシーマC 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
新潟大賞典 0-2-3-21 0.0% 7.7% 19.2%
都大路S 0-1-2-15 0.0% 5.6% 16.7%
小倉大賞典 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
香港C 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
ヴィクトリアマイル 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
アンタレスS 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
日経賞 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0%
宝塚記念 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
天皇賞秋 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
メルボルンT 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
中京記念 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
福島牝馬S 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%

チェック4前走大敗なら重賞でないと厳しい!

 前走の着順別成績では、6着以下からの巻き返しが目立っている。前走6~9着【4.2.5.26】は複勝率29.7%と高く、前走10着以下【3.3.2.43】も複勝率15.7%と健闘している。前走6着以下から馬券に絡んだのは19頭もおり、その内訳は前走重賞だったのが16頭で、前走オープン特別はわずかに3頭だった。また、前走10着以下は馬券に絡んだ8頭すべてが重賞だった。前走大敗していても、重賞でないと厳しい
【前走の着順別成績(8~11年の金鯱賞と12~17年の鳴尾記念)】
前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
1着 1-1-1-10 7.7% 15.4% 23.1%
2着 2-1-1-4 25.0% 37.5% 50.0%
3着 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
4着 0-2-0-5 0.0% 28.6% 28.6%
5着 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
6~9着 4-2-5-26 10.8% 16.2% 29.7%
10着~ 3-3-2-43 5.9% 11.8% 15.7%

チェック5栗東CWでラスト4ハロンが52秒6以下

 PC用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で、現在と同じ条件となった12年以降の、過去6年の追い切りのコース別成績を調べた。栗東CW組【5.3.2.22】が圧倒的に好走馬が多く、複勝率も31.3%と高かった。栗東坂路組【1.3.2.25】は複勝率19.4%と平均的だった。
 好走馬が多い栗東CW組の傾向は、ラスト4ハロンのタイムが52秒6以下【4.3.2.9】なら、複勝率50%と好走確率が高かった。52秒7以上【1.0.0.13】かかると成績が悪かった。栗東CWでラスト4ハロンのタイムが52秒6以下の馬を狙おう。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
【追い切りコース別の成績(過去6年)】
場所 コース 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東 坂路 1-3-2-25 3.2% 12.9% 19.4%
CW 5-3-2-22 15.6% 25.0% 31.3%
その他 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
【栗東CW組のラスト4ハロンのタイム別成績(過去6年)】
タイム 成績 勝率 連対率 複勝率
~52秒6 4-3-2-9 22.2% 38.9% 50.0%
52秒7~ 1-0-0-13 7.1% 7.1% 7.1%