第62回 有馬記念(G1)

12月24日(日) 中山競馬場 芝2500m
その年の3歳~古馬芝戦線を締めくくる大一番、グランプリ・有馬記念。過去にはシンザンやシンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクトなど、歴史に名を残す名馬が数多く優勝。13~14年には、ここを引退レースに定めたオルフェーヴル、そしてジェンティルドンナと、2頭の三冠馬が見事に有終の美を飾っている。また、05年のハーツクライや、10年のヴィクトワールピサは翌春の海外G1制覇に繋げるなど、さらに大きな舞台での活躍する馬も見られる一戦だ。今年はどの馬が頂点に立つのか、過去の傾向を見てみよう。
昨年は1→2→3番人気も、波乱を警戒
過去10年、1~2番人気で計7勝。特に1番人気は連対率70.0%、複勝率80.0%と、期待に応える結果を出している。しかしその一方で、人気薄の好走も多いのが有馬記念。昨年こそ1→2→3番人気で堅い決着だったが、過去10年のうち8回は、8番人気以下から最低でも1頭が馬券に食い込んでいる。本命党、穴党を問わず、いい形で一年を締めくくれる可能性のあるレースだ。
人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 5-2-1-2 | 50.0% | 70.0% | 80.0% |
2 | 2-1-2-5 | 20.0% | 30.0% | 50.0% |
3 | 0-0-1-9 | 0.0% | 0.0% | 10.0% |
4 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
5 | 0-2-0-8 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
6 | 0-0-1-9 | 0.0% | 0.0% | 10.0% |
7 | 0-1-0-9 | 0.0% | 10.0% | 10.0% |
8 | 1-0-0-9 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
9 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
10 | 0-1-1-8 | 0.0% | 10.0% | 20.0% |
11~ | 0-1-2-50 | 0.0% | 1.9% | 5.7% |
年 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着人気 | 9 | 1 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 | 4 | 8 | 1 |
2着人気 | 5 | 14 | 1 | 1 | 7 | 10 | 4 | 9 | 5 | 2 |
3着人気 | 6 | 10 | 11 | 14 | 9 | 2 | 2 | 1 | 4 | 3 |
単勝 | 5,230円 | 260円 | 400円 | 840円 | 220円 | 270円 | 160円 | 870円 | 1,700円 | 260円 |
馬連 | 22,190円 | 29,490円 | 740円 | 550円 | 3,170円 | 3,730円 | 860円 | 12,350円 | 6,840円 | 440円 |
馬単 | 69,020円 | 33,490円 | 1,510円 | 1,640円 | 3,650円 | 5,200円 | 1,020円 | 21,190円 | 13,780円 | 770円 |
3連複 | 73,320円 | 192,500円 | 5,460円 | 11,610円 | 24,290円 | 4,020円 | 1,420円 | 15,250円 | 20,360円 | 1,050円 |
3連単 | 800,880円 | 985,580円 | 18,890円 | 60,770円 | 78,260円 | 24,250円 | 5,240円 | 109,590円 | 125,870円 | 3,940円 |
3~4歳が中心、5歳なら人気馬のみ
牡・セン馬の年齢別では、3、4歳がそれぞれ複勝率25%前後。勝率では3歳優勢だが、いずれにしてもこの3~4歳が中心になる。また、5歳の好走6頭はすべて5番人気以内、そして6歳以上の4頭はすべて6番人気以下のため、5歳以上の馬は人気も加味して考えたい。ただし、6歳以上は10年以降の7年間は【0.0.0.21】に終わっている。
一方、牝馬の好走はダイワスカーレットとブエナビスタが2回、そしてジェンティルドンナと、超一流馬、かつ5番人気以内の馬ばかり。ジャパンCでは人気薄の好走もあるが、有馬記念で買える牝馬は上位人気の実績馬のみだ。
一方、牝馬の好走はダイワスカーレットとブエナビスタが2回、そしてジェンティルドンナと、超一流馬、かつ5番人気以内の馬ばかり。ジャパンCでは人気薄の好走もあるが、有馬記念で買える牝馬は上位人気の実績馬のみだ。
性別 | 年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 6番人気以下 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡・セン | 3 | 4-1-2-21 | 14.3% | 17.9% | 25.0% | 0-1-1-14 |
4 | 2-4-2-25 | 6.1% | 18.2% | 24.2% | 2-2-1-18 | |
5 | 2-1-3-29 | 5.7% | 8.6% | 17.1% | 0-0-0-20 | |
6 | 0-0-1-18 | 0.0% | 0.0% | 5.3% | 0-0-1-13 | |
7~ | 0-1-2-15 | 0.0% | 5.6% | 16.7% | 0-1-2-14 | |
全 | 8-7-10-108 | 6.0% | 11.3% | 18.8% | 2-4-5-79 | |
牝馬 | 3 | 0-2-0-2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% | 0-0-0-1 |
4 | 1-1-0-6 | 12.5% | 25.0% | 25.0% | 0-0-0-6 | |
5 | 1-0-0-5 | 16.7% | 16.7% | 16.7% | 0-0-0-4 | |
6 | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0-0-0-2 | |
全 | 2-3-0-15 | 10.0% | 25.0% | 25.0% | 0-0-0-13 |
外枠は今ひとつ、穴馬なら1~4枠
枠番別では1枠から8枠まですべての枠から優勝馬が出現している。ただ、7、8枠は複勝率10%台、1~6枠は20%以上と、全体としては外枠がやや苦戦する傾向にある。また、6番人気以下の好走馬を見ると、1~4枠は複勝率14.8%で勝ち馬も出ているのに対し、5~8枠は同6.1%で勝ち馬不在だ。
枠 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 6番人気以下 | 同複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1-2-1-14 | 5.6% | 16.7% | 22.2% | 2-3-3-46 | 14.8% |
2枠 | 2-1-1-14 | 11.1% | 16.7% | 22.2% | ||
3枠 | 1-2-1-14 | 5.6% | 16.7% | 22.2% | ||
4枠 | 1-3-1-15 | 5.0% | 20.0% | 25.0% | ||
5枠 | 1-1-2-15 | 5.3% | 10.5% | 21.1% | 0-1-2-46 | 6.1% |
6枠 | 2-0-2-16 | 10.0% | 10.0% | 20.0% | ||
7枠 | 1-0-2-17 | 5.0% | 5.0% | 15.0% | ||
8枠 | 1-1-0-18 | 5.0% | 10.0% | 10.0% |
近年は国内G1ならジャパンCか菊花賞組
前走別では、ジャパンC組が【2.5.5.51】と10年で60頭を超え、出走馬の3分の1以上を占める。ただ、2勝にとどまる上、複勝率も19.0%と今ひとつだ。このジャパンC組は11年までは人気も成績もバラバラ。しかし12年以降の好走馬6頭は、すべてジャパンC、有馬記念とも5番人気以内。そして13年ゴールドシップを除く4頭は、ジャパンCで掲示板を確保した馬だった。
一方、ジャパンC以外の前走国内G1組も近年は傾向がはっきりしており、好走5頭はすべて菊花賞の5番人気以内馬、そして4頭は菊花賞馬で今回4番人気以内。このところ、ジャパンCと菊花賞以外の国内G1からは好走馬が出なくなっている。
なお、過去5年のその他の好走馬は凱旋門賞組のほか、アルゼンチン共和国杯(ゴールドアクター)と、春に移動してしまった金鯱賞(オーシャンブルー、ウインバリアシオン)と、ともに11~12月・2000m以上のG2組だった。
一方、ジャパンC以外の前走国内G1組も近年は傾向がはっきりしており、好走5頭はすべて菊花賞の5番人気以内馬、そして4頭は菊花賞馬で今回4番人気以内。このところ、ジャパンCと菊花賞以外の国内G1からは好走馬が出なくなっている。
なお、過去5年のその他の好走馬は凱旋門賞組のほか、アルゼンチン共和国杯(ゴールドアクター)と、春に移動してしまった金鯱賞(オーシャンブルー、ウインバリアシオン)と、ともに11~12月・2000m以上のG2組だった。
年 | 馬名 | 人気 | 着順 | 前走人気 | 前走着順 |
---|---|---|---|---|---|
08 | アドマイヤモナーク | 14 | 2 | 16 | 12 |
09 | エアシェイディ | 11 | 3 | 11 | 5 |
10 | ヴィクトワールピサ | 2 | 1 | 8 | 3 |
ブエナビスタ | 1 | 2 | 1 | 1降2 | |
11 | エイシンフラッシュ | 7 | 2 | 5 | 8 |
トゥザグローリー | 9 | 3 | 8 | 11 | |
12 | ルーラーシップ | 2 | 3 | 2 | 3 |
13 | ゴールドシップ | 2 | 3 | 2 | 15 |
14 | ジェンティルドンナ | 4 | 1 | 1 | 4 |
15 | サウンズオブアース | 5 | 2 | 5 | 5 |
16 | キタサンブラック | 2 | 2 | 1 | 1 |
ゴールドアクター | 3 | 3 | 3 | 4 |
年 | 馬名 | 人気 | 着順 | 前走 | 前走人気 | 前走着順 |
---|---|---|---|---|---|---|
07 | マツリダゴッホ | 9 | 1 | 天皇賞(秋) | 8 | 15 |
ダイワスカーレット | 5 | 2 | 女王杯 | 1 | 1 | |
ダイワメジャー | 6 | 3 | マイルCS | 1 | 1 | |
08 | ダイワスカーレット | 1 | 1 | 天皇賞(秋) | 2 | 2 |
エアシェイディ | 10 | 3 | 天皇賞(秋) | 8 | 5 | |
09 | ドリームジャーニー | 2 | 1 | 天皇賞(秋) | 4 | 6 |
ブエナビスタ | 1 | 2 | 女王杯 | 1 | 3 | |
11 | オルフェーヴル | 1 | 1 | 菊花賞 | 1 | 1 |
12 | ゴールドシップ | 1 | 1 | 菊花賞 | 1 | 1 |
14 | トゥザワールド | 9 | 2 | 菊花賞 | 2 | 16 |
15 | キタサンブラック | 4 | 3 | 菊花賞 | 5 | 1 |
16 | サトノダイヤモンド | 1 | 1 | 菊花賞 | 1 | 1 |
「一杯」の好走多数、「単走・強目」や「馬ナリ」は危険
パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で過去9年の出走馬の追い切りを分析すると、好走が多いのは「一杯」(叩一杯等も含む)で好走馬全体の半数を超す15頭。まず「一杯」に追われた馬に注目したい。
そして特長的なのは「強目」の馬で、併せ馬で先着していれば複勝率40.0%、同入・遅れは2頭だけだが、同50.0%を記録する。しかし「単走・強目」だった馬は14頭が出走してすべて着外。「強目」なら先着した馬が特に狙い目だろう。なお「馬ナリ」は複勝率でもひと桁と不振だ。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
そして特長的なのは「強目」の馬で、併せ馬で先着していれば複勝率40.0%、同入・遅れは2頭だけだが、同50.0%を記録する。しかし「単走・強目」だった馬は14頭が出走してすべて着外。「強目」なら先着した馬が特に狙い目だろう。なお「馬ナリ」は複勝率でもひと桁と不振だ。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
脚色 | 併せ | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|
一杯 | 全 | 5-6-4-46 | 8.2% | 18.0% | 24.6% |
強目 | 先着 | 3-2-3-12 | 15.0% | 25.0% | 40.0% |
同入・遅れ | 0-0-1-1 | 0.0% | 0.0% | 50.0% | |
単走 | 0-0-0-14 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | |
馬ナリ | 全 | 1-1-1-32 | 2.9% | 5.7% | 8.6% |