今週は、2012年を締めくくるグランプリ・有馬記念が、中山競馬場の芝2500mを舞台に繰り広げられる。そこで、血統配合&データ解説書の決定版「パーフェクト種牡馬辞典2012-2013」を執筆した望田潤が、有馬記念に出走する有力馬の血統を分析して、独自の予想を披露する。
望田潤(もちだじゅん) 1966年京都府生まれ。育成牧場従業員を経て競馬通信社に在籍、そこで笠雄二郎著『日本サラブレッド配合史』の影響を強く受ける。現在はフリーで、競馬情報サイト『血統屋』『netkeiba.com』月刊誌「サラブレ』『エクリプス』などでレース予想やコラムを執筆中。大手馬主の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」も毎日更新中。 「血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog」 |
有馬記念 12月23日 中山10R 芝2500m
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菊花賞に勝利して皐月賞に続く2冠を制したゴールドシップ。オルフェーヴルとジェンティルドンナがいない今回は、負けられない。 |
有馬記念が行われる中山競馬場芝2500mの種牡馬別の傾向を、競馬道ソフトを使って調べてみた(2010年以降)。連対率が最もよかったのはゼンノロブロイの42.9%。産駒のトレイルブレイザーやルルーシュの走りに注目したい。ステイゴールドは【5.2.3.16】で連対率26.9%とまずまず。人気が予想されるゴールドシップをはじめ、オーシャンブルー、ナカヤマナイトも期待できそうだ。あまり成績が良くないのはダンスインザダークで【0.1.0.10】。産駒のダークシャドウには気になるデータだ。(KOL編集部)
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オルフェーヴルと同じステイゴールド×メジロマックイーンでノーザンテーストのニアリークロスを持つ点も似ているが、こちらはプリンスリーギフト5×5もあるので脚長で緩慢なストライドで走る。スピードに乗るまでに時間がかかるが、乗ってしまえばバテずに長く脚を使えるので、ここも迷うことなく向正面で外に持ち出してロングスパートだろう。ただしアクションが大きいので中山内回りだとさすがに捲りきって4角先頭までは厳しいかもしれず、ラジオNIKKEI杯でアダムスピークに内をすくわれたようなパターンも想定しておきたい。
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ハイペリオン血脈とドイツ血脈主体のスタミナ溢れる配合だが、母が持つレッドゴッド≒ステイアットホーム4×5のニアリークロスの影響で、動きが無駄がなく俊敏でトップスピードに乗るのが速い。だから東京でもスローになると加速力で好走するが、内回り向きの機動力も十分なのは有馬2着や宝塚3着や大阪杯2着を見ての通り。そしてヴィクトワールピサやダイワメジャーやロゴタイプを見ての通り、中山で機動力ある馬に乗せたらミルコの右に出るものはいない。今年は機動力と持続力の両方が問われる流れになりそうで、アダムスピークやシルクジャスティスのようにインを切り裂いてくるのはこの馬ではないか。
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ブライアンズタイム×ノーザンテーストはレインボーダリアと同じ。母母父が凱旋門賞馬Alleged(マンハッタンカフェやデルタブルースの母系にも入る)で、リボーやアリバイやローマンのパワーとスタミナが強い配合だが、母系の奥のナスキロ柔さもオンになっていて動きにしなやかさがあるのがいい。内枠を活かした立ち回りができれば、菊の着順をひっくり返すことも不可能ではないだろう。
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![]() 競馬予想に役立つ! 血統配合&データ解説書決定版、自由国民社刊行の『パーフェクト種牡馬辞典2012−2013』の編集を競馬道OnLine編集部が担当しました。 本書のおすすめコンテンツ「各種牡馬血統ココをcheck」、「おすすめ配合2歳馬」は血統評論家の栗山求、望田潤が執筆しております。 ぜひ、一度手に取ってご覧ください。
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