重賞データcheck
 今週は3歳牝馬G1のラストを飾る秋華賞が京都芝2000mで行われる。さらに府中牝馬Sも開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第29回 秋華賞(G1)

10月13日(日) 京都競馬場 芝2000m

 牝馬三冠のラストを飾る秋華賞。過去10年では2018年のアーモンドアイと昨年のリバティアイランド牝馬三冠を達成し、20年にはデアリングタクトが史上初となる無敗での牝馬三冠制覇を成し遂げた。また、ここを制した後にさらなる活躍を見せる馬も多く、そのアーモンドアイはジャパンCに加えドバイターフなどに優勝。19年の優勝馬・クロノジェネシスは春秋グランプリ連覇などと、牡馬相手の大レースを制する馬が続出している。もちろん牝馬限定のエリザベス女王杯やヴィクトリアMの好走馬も多数出ており、ラスト1冠であると同時に、今後へ向けても見逃せないレースだ。そんな一戦の、過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック1近年の好走馬は人気サイドが中心

 過去10年、優勝馬はすべて4番人気以内。2、3着馬も10番人気以内に収まっており、3連単はここ10年続けて10万円未満。以前に比べ荒れるレースという印象は薄れている。馬連は最高でも3550円、馬単でも6170円にとどまっているため、ちょっとした好配当を期待するなら3連複や3連単に選択肢は絞られる。ただここ2年にかぎると3連単でも6900円に3240円。オッズ次第では、買い目をかなり絞った狙いが必要な年もある。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 4-1-1-4 40.0% 50.0% 60.0%
2 0-3-1-6 0.0% 30.0% 40.0%
3 4-1-2-3 40.0% 50.0% 70.0%
4 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0%
5 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0%
6 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
7 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
8 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
9 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
10 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
11〜 0-0-0-73 0.0% 0.0% 0.0%
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
1着人気 3 1 3 3 1 4 1 4 3 1
2着人気 1 5 4 4 5 2 10 2 2 3
3着人気 4 8 8 5 3 10 9 3 1 2
単勝 1,010円 300円 630円 630円 130円 690円 140円 890円 570円 110円
馬連 630円 2,790円 3,550円 1,510円 880円 2,180円 2,670円 2,250円 990円 560円
馬単 2,050円 4,100円 6,170円 2,900円 1,000円 4,950円 3,140円 4,890円 2,430円 700円
3連複 1,940円 22,790円 20,940円 3,180円 2,360円 15,170円 17,920円 4,190円 1,090円 1,210円
3連単 12,790円 85,610円 95,520円 14,760円 5,600円 70,970円 44,110円 26,410円 6,900円 3,240円

チェック21着候補は450キロ未満か480キロ以上が中心

 馬体重別の成績をみると450キロ未満の馬が4勝、480キロ以上の馬が4勝。残る2頭は452キロのクロノジェネシスと476キロのリバティアイランドで、454〜474キロは【0.2.5.53】複勝率11.7%と好走馬こそ7頭出ているが優勝馬は皆無だ。また、このレース全馬合計の複勝率は17.3%になるため、この454〜474キロは複勝率でみても低めということになる。一昨年は牝馬三冠のかかるスターズオンアースが472キロで出走して3着に敗退。敗れた主因がこの馬体重ということもないだろうが、結果としてこのあたりの体重の馬が勝てていないのは気になるところだ。
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【馬体重別成績(過去10年)】
馬体重 成績 勝率 連対率 複勝率
〜449kg 4-5-3-44 7.1% 16.1% 21.4%
450kg〜459kg 1-2-0-23 3.8% 11.5% 11.5%
460kg〜469kg 0-1-2-25 0.0% 3.6% 10.7%
470kg〜479kg 1-0-4-18 4.3% 4.3% 21.7%
480kg〜 4-2-1-33 10.0% 15.0% 17.5%

チェック3ローズS掲示板外では苦しい

 前走レース別では、ローズ組が過去10年【1.4.6.48】。以前に比べると別路線組に押されつつあるが、それでもレース別の好走馬数は断トツだ。そのローズSで6着以下に敗退していた馬は【0.0.1.22】と本番で大きく巻き返すのは難しく、狙いは5着以内馬になる。複勝率がもっとも高いのはローズS優勝馬で44.4%。2〜5着馬は4着馬以外は25%前後で極端に大きな差はない。ローズSで上位に入りながらさほど人気になっていない馬が、配当的におもしろい印象だ。2019年は桜花賞で2着の実績がありながら、オークス12着、ローズS4着に敗れていたシゲルピンクダイヤが、10番人気と大きく人気を落としたここで3着に食い込んでいる。
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【前走ローズS組の前走着順別成績(過去10年)】
ローズS 成績 勝率 連対率 複勝率
1着 0-2-2-5 0.0% 22.2% 44.4%
2着 1-0-1-6 12.5% 12.5% 25.0%
3着 0-1-1-7 0.0% 11.1% 22.2%
4着 0-0-1-5 0.0% 0.0% 16.7%
5着 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
6着以下 0-0-1-22 0.0% 0.0% 4.3%

チェック4ローズS以外なら、前走上位人気馬を

 近年優勢になっているのはローズS以外の組。ローズS組は前走着順がカギだったが、その他のレースでは前走人気にも注目したい。表に挙げたように、ローズS以外からの好走馬は19頭中17頭が前走3番人気以内。また同じく17頭が前走3着以内だった。このいずれかに該当しない馬は前走で紫苑Sに出走していたパールコードとマジックキャッスル、そして前走がオークスだったナミュール。両方の条件から外れていたのはマジックキャッスル1頭のため、少なくとも前走人気か着順どちらか一方は「3」以内を満たしている馬を狙いたい。なお、ローズS以外ではこの紫苑Sとオークス組が好走馬の大半を占める。
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【前走ローズS以外からの好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
14 ショウナンパンドラ 3 1 紫苑S 1 2
15 マキシマムドパリ 8 3 500万 1 1
16 ヴィブロス 3 1 紫苑S 3 2
パールコード 4 2 紫苑S 2 5
17 ディアドラ 3 1 紫苑S 1 1
18 アーモンドアイ 1 1 オークス 1 1
ミッキーチャーム 5 2 1000万 1 1
19 クロノジェネシス 4 1 オークス 2 3
カレンブーケドール 2 2 紫苑S 1 3
20 デアリングタクト 1 1 オークス 1 1
マジックキャッスル 10 2 紫苑S 6 4
ソフトフルート 9 3 2勝クラス 1 1
21 アカイトリノムスメ 4 1 オークス 2 2
ファインルージュ 2 2 紫苑S 2 1
22 スタニングローズ 3 1 紫苑S 1 1
ナミュール 2 2 オークス 4 3
スターズオンアース 1 3 オークス 3 1
23 リバティアイランド 1 1 オークス 1 1
ハーパー 2 3 オークス 2 2

チェック5馬ナリ追い切り馬が好走馬の大半

 パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」で過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、3着以内馬30頭中24頭は馬ナリで追い切られていた。「強目」(末強目等も含む、一杯も同)は不振、「一杯」は率こそ悪くないが近年は該当馬が少ない。
 そのため「馬ナリ」だった馬の中から、もうひと絞りしたいところ。コース別の成績をみると、特に栗東坂路で追い切られた馬の好走確率が群を抜いて高かった【4.3.4.32】と好走馬数も多いため、まず栗東坂路の馬ナリ調整馬に注目だ。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
【調教脚色別成績(過去10年)】
脚色 コース 成績 勝率 連対率 複勝率
馬ナリ 8-7-9-99 6.5% 12.2% 19.5%
栗東CW 2-0-4-26 6.3% 6.3% 18.8%
栗東坂路 4-3-4-32 9.3% 16.3% 25.6%
美浦南W 1-2-1-24 3.6% 10.7% 14.3%
美浦南坂 1-1-0-10 8.3% 16.7% 16.7%
その他 0-1-0-7 0.0% 12.5% 12.5%
強目 0-2-0-31 0.0% 6.1% 6.1%
一杯 2-1-1-11 13.3% 20.0% 26.7%
その他 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%