重賞データcheck
 今週は小倉で北九州記念が行われる。過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を分析する。
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第60回 北九州記念(G3)

7月6日(日) 小倉競馬場 芝1200m

 小倉競馬場を舞台に行われる北九州記念。小倉市や門司市が合併して北九州市が成立したのは1963年だったが、このレースはそれからやや遅れて1966年に創設された。2006年からは夏競馬後半のスプリント戦として定着。サマースプリントシリーズ(2006年創設)の1つであると同時に、スプリンターズSへ向けたステップレースという側面もあった。
 しかし昨年からは、従来のCBC賞と施行時期を入れ替える形でこの時期に移動。ここで好結果を残し、今後のレースでサマースプリントシリーズ制覇を目指すような馬が出走する一戦になっている。今回は、同時期に行われていたCBC賞の2015〜23年に、昨年の北九州記念を加えた10回分のデータを参考にレースの行方を占ってみたい(Check5のみ北九州記念の過去10年)。
過去のデータをCheck!

チェック1年によって配当の上下差が大きい一戦

 この時期のCBC賞+北九州記念計10回分の人気別成績は、1番人気が【1.1.1.7】とひと息で、2、3番人気が複勝率50.0〜60.0%の好成績。また、7〜9番人気が7連対、11番人気以下が4頭好走するなど、穴馬の激走も目立っている
 このうち、小倉で開催された年は3回あり、CBC賞では2021年が8→2→6番人気で3連単9万馬券。翌22年は2→3→1番人気で1万2160円と平穏だったが、北九州記念の昨年は3→9→16番人気で79万馬券の大波乱だった。また、CBC賞が阪神で開催された2020年には244万馬券も飛び出している一方、中京開催だった10年前は9110円。年によってかなり配当差が大きい印象だ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 小倉
1 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0% 0-0-1-2
2 3-1-2-4 30.0% 40.0% 60.0% 1-1-0-1
3 2-1-2-5 20.0% 30.0% 50.0% 1-1-0-1
4 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0% 0-0-0-3
5 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-3
6 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0% 0-0-1-2
7 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0% 0-0-0-3
8 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0% 1-0-0-2
9 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0% 0-1-0-2
10 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-3
11〜 1-2-1-51 1.8% 5.5% 7.3% 0-0-1-17
【上位馬の人気と着順・主な配当(過去10年)】
人気 15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年
場所 中京         阪神 小倉   中京 小倉
レース CBC賞                 北九州記念
1着人気 2 3 2 4 1 13 8 2 7 3
2着人気 1 7 13 9 7 11 2 3 8 9
3着人気 3 2 8 8 2 3 6 1 4 16
単勝 510円 750円 570円 910円 340円 9,310円 1,820円 500円 2,820円 730円
馬連 1,170円 11,420円 18,380円 7,910円 1,800円 138,600円 4,190円 1,770円 23,130円 5,980円
馬単 2,400円 19,540円 28,240円 12,560円 2,960円 294,520円 11,160円 3,170円 53,390円 9,600円
3連複 2,390円 18,140円 89,500円 28,250円 3,350円 242,890円 16,450円 2,320円 56,550円 257,690円
3連単 9,110円 136,160円 417,490円 166,090円 16,300円 2,444,630円 93,710円 12,160円 499,640円 798,750円

チェック25歳の牡・セン馬が好成績

 短距離戦では牝馬の出走があまり多くない中で好走確率は高いようなレースもあるが、牡・セン馬【6.7.6.77】複勝率19.8%に対し、牝馬は【4.3.4.48】同18.6%止まり。牝馬の出走もまずまず多い一方、好走確率では牝馬に特に優位性はない。年齢も合わせてみると、牡・セン馬の5歳が【4.3.1.15】と好走時に連対まで届く確率が高く、連対率30.4%と優秀。牝馬は特に3歳馬の出走があれば警戒したい。
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【性別の成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
牡・セン 3 0-1-0-5 0.0% 16.7% 16.7%
4 1-0-0-12 7.7% 7.7% 7.7%
5 4-3-1-15 17.4% 30.4% 34.8%
6 1-1-5-26 3.0% 6.1% 21.2%
7〜 0-2-0-19 0.0% 9.5% 9.5%
牝馬 3 2-0-1-6 22.2% 22.2% 33.3%
4 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
5 2-1-2-18 8.7% 13.0% 21.7%
6 0-2-0-11 0.0% 15.4% 15.4%
7〜 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%

チェック31、2枠は割引か

 小倉開催時3回の枠番別成績をみると、1〜2枠が計【0.0.1.9】と3着1回のみの不振。3番人気以内に支持された馬も3頭いた中で結果が伴っていない。ほかに5枠【0.0.0.6】や8枠【0.1.0.7】も苦しんでいるが、これは表の右に記したように上位人気に支持された馬が1頭もいなかったため、現時点では参考外と考えたい。この時期での開催を重ねると変化が出る可能性もあるものの、現状では内枠が振るわない傾向だ。
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【枠番別成績(過去10年)】
枠番 成績 勝率 連対率 複勝率 良馬場(6回) 同複勝率
1 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0% 0-0-1-1
2 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-1
3 2-0-0-3 40.0% 40.0% 40.0% 1-0-0-0
4 0-1-1-4 0.0% 16.7% 33.3% 0-1-0-0
5 0-0-0-6 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-0
6 1-0-0-5 16.7% 16.7% 16.7% 1-0-0-1
7 0-1-1-5 0.0% 14.3% 28.6% 0-1-0-1
8 0-1-0-7 0.0% 12.5% 12.5% 0-0-0-0

チェック4前走条件戦組に注目

 前走クラス別で好走馬が多いのはオープン特別組だが、【5.3.3.69】と該当馬も多く複勝率は13.8%止まり。できればもう少し絞りたいが、あまり決め手になるようなデータがなく厄介な印象だ。
 重賞組も好走確率はさほど高くはなく、注目したいのは条件戦組。2勝クラス、3勝クラス合わせて【3.3.1.12】で複勝率36.8%の好成績をマークしている。昨年こそ出走1頭で好走はなかったが、小倉でCBC賞が行われた2021、22年の優勝馬、ファストフォースとテイエムスパーダはともに前走条件戦組だった。
【前走クラス別成績(過去10年)】
前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率
2勝クラス 1-0-1-1 33.3% 33.3% 66.7%
3勝クラス 2-3-0-11 12.5% 31.3% 31.3%
オープン特別 5-3-3-69 6.3% 10.0% 13.8%
重賞未格付け 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
G3 2-1-0-10 15.4% 23.1% 23.1%
G2 0-1-1-9 0.0% 9.1% 18.2%
G1 0-2-4-15 0.0% 9.5% 28.6%
障害 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
地方 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
海外 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%

チェック5栗東坂路「馬ナリ」調整馬が好成績

 最後に出走馬の調教について、パソコン用調教分析ソフト「競馬道調教マスター」を利用してデータを分析したが、この項目のみはCBC賞+北九州記念ではなく、北九州記念過去10年のデータになる。  追い切りコース別でもっとも好走馬が多かったのは栗東坂路で【6.8.9.103】。該当馬も多いが、複勝率は栗東CWの13.8%を上回る18.3%を記録している。中でも馬ナリ調整だった馬が【3.4.7.47】同23.0%と優勢で、一杯(叩一杯等も含む)の同10.7%とは大きな差がある。汗をかく夏場に、直前の追い切りで一杯に追われている馬よりは、馬ナリで済むくらいのほうが調整過程は順調だと考えたい。

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【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース 脚いろ 成績 勝率 連対率 複勝率
栗東坂路 6-8-9-103 4.8% 11.1% 18.3%
一杯 0-1-2-25 0.0% 3.6% 10.7%
強目 3-3-0-31 8.1% 16.2% 16.2%
馬ナリ 3-4-7-47 4.9% 11.5% 23.0%
栗東CW 1-2-1-25 3.4% 10.3% 13.8%
栗東P 1-0-0-5 16.7% 16.7% 16.7%
小倉芝 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
小倉ダート 1-0-0-7 12.5% 12.5% 12.5%