重賞データcheck
 今週は上半期のG1開幕戦・スプリンターズSが中山芝1200mで行われる。さらにシリウスSも開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第57回 スプリンターズS(G1)

10月1日(日) 中山競馬場 芝1200m

 秋のG1開幕戦・スプリンターズS。短距離馬にとっては、この時期に早くも秋競馬最大の目標がやってくる。夏競馬出走馬や、前走・セントウルSで復帰した馬、春のG1以来の馬、さらに海外組など、さまざまな路線を歩んだ馬の激突が見られるレースだ。また、2012〜13年に連覇を飾ったロードカナロアや、2020年のグランアレグリアなど、多くの優勝馬が同年の最優秀短距離馬のタイトルを獲得している。その年を代表するスプリンターを決する一戦の、過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック11着は人気馬多数、穴なら8番人気以下

 過去10年、1〜3番人気が【8.6.1.15】。残る優勝馬2頭のうち1頭は新潟で代替された2014年のスノードラゴン(13番人気)で、もう1頭は昨年のジャンダルム(8番人気)。優勝馬が出てない4〜7番人気は【0.2.3.35】複勝率12.5%止まりで、8番人気以下【2.2.6.81】同11.0%と大差がない。配当妙味も考えれば穴人気的な馬よりは8番人気以下で高配当を狙ったほうがおもしろい。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 中山
1 5-0-1-4 50.0% 50.0% 60.0% 5-0-1-3
2 1-4-0-5 10.0% 50.0% 50.0% 1-3-0-5
3 2-2-0-6 20.0% 40.0% 40.0% 2-2-0-5
4 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-9
5 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0% 0-1-1-7
6 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-9
7 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0% 0-1-1-7
8 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0% 1-0-0-8
9 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0% 0-0-2-7
10 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0% 0-0-2-7
11〜 1-2-2-56 1.6% 4.9% 8.2% 0-2-2-49
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
13 14(新潟) 15 16 17 18 19 20 21 22
1着人気 1 13 1 3 1 1 2 1 3 8
2着人気 2 2 11 2 5 11 3 3 2 7
3着人気 15 5 9 9 7 13 1 10 10 5
単勝 130円 4,650円 440円 920円 320円 280円 290円 220円 530円 2,030円
馬連 400円 7,360円 5,550円 4,490円 1,760円 4,140円 1,260円 530円 890円 15,340円
馬単 530円 26,040円 9,090円 8,240円 2,890円 5,260円 2,040円 790円 1,910円 36,640円
3連複 13,070円 19,580円 23,020円 42,230円 7,650円 65,370円 1,070円 10,430円 9,050円 50,590円
3連単 28,020円 190,930円 106,170円 180,060円 31,850円 209,620円 6,080円 22,540円 38,610円 468,950円

チェック2優勝馬は牡馬中心、4歳牝馬に要注意

 性別では牡・セン馬が【8.5.5.88】、牝馬が【2.5.5.43】。優勝馬10頭中8頭を牡・セン馬が占め、勝率も牝馬(3.6%)よりやや高い7.5%を記録する。ただ2、3着馬は牡馬10頭・牝馬10頭と同数。出走数に差があるため、連対率や複勝率は牝馬のほうが高くなり、特に複勝率は牡・セン馬17.8%、牝馬21.8%となっている。  年齢もあわせてみると、4歳牝馬の複勝率が46.2%と非常に高く他をかなり引き離している。ほかに特に目立つ性齢はないため、この4歳牝馬への注目は欠かせない。
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【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
牡・セン 3 1-1-0-7 11.1% 22.2% 22.2%
4 1-1-1-11 7.1% 14.3% 21.4%
5 3-2-0-21 11.5% 19.2% 19.2%
6 2-0-3-20 8.0% 8.0% 20.0%
7〜 1-1-1-29 3.1% 6.3% 9.4%
8-5-5-88 7.5% 12.3% 17.0%
牝馬 3 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
4 1-2-3-7 7.7% 23.1% 46.2%
5 0-2-1-18 0.0% 9.5% 14.3%
6 1-0-0-8 11.1% 11.1% 11.1%
7〜 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
2-5-5-43 3.6% 12.7% 21.8%

チェック3夏競馬→セントウルS組なら連続5着以内

 前走レース別では、出走数最多のセントウルS組が【5.4.2.42】で複勝率23.2%。昨年は別路線組が上位を占めたが、一昨年までは4年連続で連対馬を出していた。そのセントウルS組の好走馬を見ると、同レースが休養明けだった馬と、夏競馬出走馬がほぼ半々。セントウルSが休養明けだった馬なら、今回上位人気馬が中心。夏競馬出走組なら、前走(セントウルS)、前々走ともに5着以内が目安になる。
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【セントウルS組の好走馬(過去10年)】
馬名 性齢 人気 着順 前走人気 前走着順 前々走(夏)
13 ロードカナロア 牡5 1 1 1 2 休養
ハクサンムーン 牡4 2 2 2 1 アイビスSD1着
マヤノリュウジン 牡6 15 3 7 7 休養
15 ストレイトガール 牝6 1 1 3 4 休養
18 ファインニードル 牡5 1 1 1 1 休養
ラブカンプー 牝3 11 2 2 2 北九州記念3着
ラインスピリット 牡7 13 3 9 5 アイビスSD5着
19 タワーオブロンドン 牡4 2 1 1 1 キーンランドC2着
20 ダノンスマッシュ 牡5 3 2 1 1 休養
21 ピクシーナイト 牡3 3 1 2 2 CBC賞2着
レシステンシア 牝4 2 2 1 1 休養

チェック4セントウルS組以外なら年内芝1200m実績に注目

 昨年は前走セントウルS以外の組が1〜3着を占めた。この別路線組過去5年の好走馬8頭の前走をみると、オープン特別からG1までまちまち。前走の人気や着順、今回の人気も問われない印象だ。ポイントになるのは年内芝1200m戦実績。表にあるように8頭中7頭はこの距離で重賞勝ちがあり、1頭はG1(高松宮記念)で2着。過去10年でみても、この別路線組は芝1200mで連対かG1で3着以内に入っていた馬が大半だった。その年の短距離路線でしっかり結果を残していることが重要だ。
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【前走セントウルS以外からの好走馬(過去5年)】
馬名 性齢 人気 着順 前走 前走人気 前走着順 主な年内芝12実績
19 モズスーパーフレア 牝4 3 2 北九州記念 2 4 オーシャンS1着
ダノンスマッシュ 牡4 1 3 キーンランドC 1 1 キーンランドC1着
20 グランアレグリア 牝4 1 1 安田記念 3 1 高松宮記念2着
アウィルアウェイ 牝4 10 3 北九州記念 10 3 シルクロードS1着
21 シヴァージ 牡6 10 3 パラダイスS 1 5 シルクロードS1着
22 ジャンダルム 牡7 8 1 北九州記念 9 17 オーシャンS1着
ウインマーベル 牡3 7 2 キーンランドC 2 2 葵S1着
ナランフレグ 牡6 5 3 安田記念 12 9 高松宮記念1着

チェック5穴は坂路組か美浦南W4ハロン追い

 Check1にあったように、8番人気以下の穴馬をいかに見いだすかがポイントとなるスプリンターズS。その8番人気以下で好走した馬の追い切りを、パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で分析すると、全馬が4ハロンから時計を出していた。  内訳は栗東坂路組7頭、美浦坂路組1頭と、基本4ハロン計時になる坂路組が計8頭を数える。そして、残る2頭は美浦南W組で、こちらも4ハロンからの計時だった。ただし、美浦南W組は人気を問わない全体でも【3.2.3.13】複勝率38.1%の好成績を残しているため警戒が必要だ。同じWコースでも栗東CWはストレイトガール(2回)以外はすべて圏外に敗退している。 「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
【8番人気以下で好走した馬の追い切り(過去10年)】
馬名 人気 着順 コース 馬場 追い切り時計 位置 脚色 併せ
2013 マヤノリュウジン 15 3 栗東坂 1回 51.0-37.2-24.2-12.3 一杯
2014 スノードラゴン 13 1 美南坂 2回 53.1-39.0-25.6-12.6 馬ナリ
2015 サクラゴスペル 11 2 美南W 50.7-37.0-13.0 5 馬ナリ 0.4秒先着
2015 ウキヨノカゼ 9 3 美南W 52.1-38.5-13.0 6 馬ナリ
2016 ソルヴェイグ 9 3 栗東坂 1回 52.5-37.6-24.0-11.9 馬ナリ
2018 ラブカンプー 11 2 栗東坂 1回 54.8-39.9-26.0-13.6 一杯 0.7秒遅れ
2018 ラインスピリット 13 3 栗東坂 1回 54.1-39.1-25.3-12.7 末強目
2020 アウィルアウェイ 10 3 栗東坂 2回 53.7-38.5-25.2-12.8 一杯
2021 シヴァージ 10 3 栗東坂 1回 51.6-38.0-24.6-12.3 末強目
2022 ジャンダルム 8 1 栗東坂 1回 52.7-37.9-24.5-12.0 馬ナリ