重賞データcheck
 今週は古馬の長距離G1の頂点・天皇賞(春)が京都芝3200mで行われる。さらに青葉賞、ユニコーンSも開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第169回 天皇賞・春(G1)

4月28日(日) 京都競馬場 芝3200m

 春の古馬頂上決戦・天皇賞(春)。近年はどちらかといえばステイヤー決戦の色合いが濃くなっているが、多くの実力馬がここを春の最大目標に定めて駒を進めてくる。そんな中、ゴールドシップ(2014年)やキズナといった実績馬が馬券圏外に敗退した一方で、2015年にはゴールドシップが3度目の挑戦で念願のタイトルを手にすると、続く2年はキタサンブラックが連覇。また2019〜20年は菊花賞馬・フィエールマンが2連覇で長距離王としての貫禄を見せ、近年も菊花賞馬のワールドプレミアタイトルホルダーが優勝した。今年はどんな結果が待っているのか、過去10年の結果を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック1京都では2〜3着の穴馬に注意

 過去10年、1番人気は【3.3.0.4】と1番人気としてはまずまずといった程度。同じ複勝率60.0%で2、4番人気が並んでいる。このうち1番人気は近7年にかぎると、競走を中止したタイトルホルダー以外は連対を確保。2番人気は2連勝中で、馬券圏外4頭中3頭は4着と安定した走りを見せている。対して4番人気の連対2頭は2017年以前で、その後の好走馬4頭は3着止まり。配当面を加味しても、1、2番人気を優先したい印象だ。  なお、阪神で代替された2回は3連単1万2000円未満だったが、京都では20万円超が3回など阪神に比べると荒れ模様。表にあるように優勝馬はすべて4番人気以内のため、穴馬の2〜3着激走に注意したい。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-3-0-4 30.0% 60.0% 60.0%
2 5-0-1-4 50.0% 50.0% 60.0%
3 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
4 1-1-4-4 10.0% 20.0% 60.0%
5 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
6 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
7 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
8 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
11〜 0-2-1-63 0.0% 3.0% 4.5%
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
競馬場 京都 阪神 京都
1着人気 4 2 2 1 2 1 1 3 2 2
2着人気 3 7 13 4 1 6 11 1 1 5
3着人気 12 10 3 2 4 8 4 4 4 6
単勝 1,150円 460円 450円 220円 600円 280円 200円 520円 490円 430円
馬連 2,080円 6,060円 20,160円 1,040円 1,030円 1,780円 5,770円 940円 520円 4,000円
馬単 5,670円 8,480円 29,950円 1,430円 2,510円 2,470円 7,410円 2,220円 1,230円 5,990円
3連複 38,790円 57,160円 32,350円 610円 2,060円 16,410円 13,500円 2,040円 1,580円 13,570円
3連単 211,180円 236,300円 242,730円 3,780円 11,650円 49,110円 55,200円 11,490円 6,970円 65,060円

チェック2複勝率は4歳断然も、連対候補は5歳も互角

 牡・セン馬の年齢別成績を見ると、4、5歳馬が4、5勝。ただ、4歳馬は好走した10頭中4頭が3着なのに対し、5歳馬は8頭すべて連対しており、勝率・連対率ともに5歳馬のほうが高い。また、6歳馬は【1.4.2.30】と勝ち切れないが、5番人気以内の馬にかぎると複勝率は50.0%で、4、5歳馬と互角に渡り合ってるため、6歳馬で上位人気に推される馬がいれば軽視は禁物だ。
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【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率 1〜5番人気 同連対率 同複勝率
牡・セン 4歳 4-2-4-28 10.5% 15.8% 26.3% 4-1-4-12 23.8% 42.9%
5歳 5-3-0-35 11.6% 18.6% 18.6% 5-2-0-11 38.9% 38.9%
6歳 1-4-2-30 2.7% 13.5% 18.9% 1-3-1-5 40.0% 50.0%
7歳〜 0-1-3-33 0.0% 2.7% 10.8% 該当なし
牝馬 0-0-1-9 0.0% 0.0% 9.1% 0-0-1-0 0.0% 100.0%

チェック3父サンデーサイレンス系以外の連対は期待薄

 種牡馬別の成績をみると、連対馬20頭中19頭はディープインパクトやステイゴールドなどサンデーサイレンス系の種牡馬が占めていた。唯一の例外がミスタープロスペクター系のドゥラメンテ(タイトルホルダーの父)。ただタイトルホルダーの優勝は阪神で代替された2022年のため、京都開催ではサンデーサイレンス系しか連対していない。ディープインパクト産駒の減少などで様相が変わる可能性もあるが、いまのところサンデー系中心で良さそうな印象だ。
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【主な種牡馬別成績(過去10年)】
種牡馬名 系統 成績 勝率 連対率 複勝率
ディープインパクト サンデーサイレンス 4-1-2-24 12.9% 16.1% 22.6%
ステイゴールド サンデーサイレンス 3-1-1-10 20.0% 26.7% 33.3%
ブラックタイド サンデーサイレンス 2-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
ドゥラメンテ ミスタープロスペクター 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
ハーツクライ サンデーサイレンス 0-5-2-15 0.0% 22.7% 31.8%
キズナ サンデーサイレンス 0-3-0-0 0.0% 100.0% 100.0%

チェック4前走上位馬を中心に

 前走の着順別成績を見ると、1〜3着だった馬が【8.7.8.61】複勝率27.4%、4着以下は【2.3.2.74】同8.6%と、前走の時点で好走していた馬が優勢だ。以前は阪神大賞典組にかぎっては4着以下から巻き返した馬も多かったが、過去10年の阪神大賞典組では好走馬9頭中6頭が同レース3着以内と、レースにかかわらず前走好走馬が優勢になっている。
 なお、表の3レース以外で複数の好走馬を出しているのはダイヤモンドS【0.1.1.16】のみで、好走した2頭は同レース優勝馬。また、表以外の優勝2回はどちらもフィエールマン(前走アメリカJCC、有馬記念)が記録している。
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【主な前走レース、着順別成績(過去10年)】
前走 成績 勝率 連対率 複勝率 前走1〜3着 前走4着以下
阪神大賞典 3-5-4-49 4.9% 13.1% 19.7% 3-3-3-19 0-2-1-29
日経賞 3-2-3-42 6.0% 10.0% 16.0% 2-2-3-17 1-0-0-25
大阪杯(G2含) 2-1-0-5 25.0% 37.5% 37.5% 2-0-0-2 0-1-0-3
全レース 8-7-8-61 2-3-2-74

チェック5美浦南W組が好成績、6歳以上なら栗東坂路

 過去10年の出走馬の追い切りを「競馬道調教マスター」で分析すると、美浦南W組と栗東CW組が4勝、栗東坂路組が2勝で、好走確率では美浦南Wがやや上位。関東馬のほうが関西馬より好走確率がやや高いレースで、その多くが美浦南W追い切り馬から出ていることになる。ただ、6歳以上の馬にかぎるとその美浦南W組が【0.0.1.17】、栗東CW組も【0.2.0.23】と苦戦。対して栗東坂路組は【1.3.2.20】と、6歳以上のベテラン馬を狙うなら栗東坂路追い切り馬を優先して考えたい。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース 成績 勝率 連対率 複勝率 6歳以上
栗東坂 2-4-4-53 3.2% 9.5% 15.9% 1-3-2-20
栗東CW 4-4-2-44 7.4% 14.8% 18.5% 0-2-0-23
栗東P 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3% 0-0-1-1
美浦南W 4-2-1-29 11.1% 16.7% 19.4% 0-0-1-17
美浦南坂 0-0-1-3 0.0% 0.0% 25.0% 0-0-0-2
美浦南P 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3% 0-0-1-2