重賞データcheck
 今週は古馬の中距離重賞・エプソムCが東京芝1800mで行われる。さらに函館スプリントSも開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第40回 エプソムC(G3)

6月11日(日) 東京競馬場 芝1800m

 1983年に東京競馬場とイギリスのエプソム競馬場が姉妹提携を行ったのを機に、翌84年に創設。創設時からほぼ6月上旬〜中旬に行われているが、安田記念や宝塚記念の施行時期変更の影響を受け、レースの性格は変わってきている。現在は両G1競走の間に配置され、秋のG1を目指す新勢力やこの路線のベテランなど、さまざまなタイプの馬が出走する。過去10年では13年2着のジャスタウェイが、秋の天皇賞を制覇。また、15年の優勝馬・エイシンヒカリは暮れに香港CでG1制覇を果たし、翌年にはフランスのイスパーン賞を制する活躍を見せている。マイル〜中距離路線で花開く馬が今年も登場するのか。過去の傾向を見てみたい。
過去のデータをCheck!

チェック1近年不振の1番人気

 過去10年、1番人気は【1.2.1.6】といまひとつで、特に近5年は【0.0.1.4】と連対なし。ただ2番人気と4番人気が過去10年の複勝率50.0%を記録し、優勝馬10頭中9頭は5番人気以内。そして2桁人気馬は3着1回にとどまっており、全体としては上位人気の好走が多いレースだ。2020年こそ9→5→18番人気の順で3連単421万馬券が飛び出したが、他の9回は9万円未満で収まっている。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 過去5年
1 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0% 0-0-1-4
2 3-0-2-5 30.0% 30.0% 50.0% 1-0-2-2
3 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0% 1-0-0-4
4 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0% 1-1-0-3
5 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0% 1-1-1-2
6 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0% 0-1-0-4
7 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0% 0-1-0-4
8 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0% 0-1-0-4
9 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0% 1-0-0-4
10〜 0-0-1-66 0.0% 0.0% 1.5% 0-0-1-31
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
13 14 15 16 17 18 19 20 21 22
1着人気 4 2 2 1 5 2 5 9 3 4
2着人気 3 4 1 3 1 4 7 5 6 8
3着人気 7 8 4 6 6 5 1 18 2 2
単勝 680円 430円 300円 280円 1,140円 560円 860円 2,210円 680円 730円
馬連 2,100円 2,360円 380円 750円 1,640円 2,240円 5,670円 12,210円 6,110円 8,010円
馬単 3,770円 3,940円 760円 1,170円 4,450円 3,830円 10,020円 30,810円 11,170円 13,430円
3連複 8,380円 11,930円 790円 4,550円 6,890円 6,380円 10,140円 739,440円 13,090円 7,260円
3連単 34,300円 49,400円 2,750円 15,090円 47,120円 28,020円 68,720円 4,219,320円 84,860円 55,860円

チェック24歳馬が断然

 牡・セン馬の年齢別では、4歳馬が【5.4.4.18】で連対率29.0%、複勝率41.9%と抜群の成績を残す。また牝馬の好走馬2頭、2016年1着のルージュバック、2019年2着のサラキアも4歳馬。まずは4歳馬を中心に考えたい。その他では5歳より6歳のほうが複勝率は高いが、【1.3.3.28】と勝ち切れない印象。7歳以上の馬は連対まで届いていない。
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【性齢別成績(過去10年)】
性別 年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
牡・セン 4歳 5-4-4-18 16.1% 29.0% 41.9%
5歳 3-2-2-31 7.9% 13.2% 18.4%
6歳 1-3-3-28 2.9% 11.4% 20.0%
7歳〜 0-0-1-41 0.0% 0.0% 2.4%
牝馬 1-1-0-9 9.1% 18.2% 18.2%

チェック3前走6着以下の馬にも要注意

 前走着順別の成績を見ると、1〜2着馬が複勝率25%以上とまずまず安定しており、まずは前走で連対してきた馬に注目。前走3〜5着馬は優勝馬3頭こそ出すものの、複勝率は低めだ。このあたりよりは、前走で6着以下に敗れていた馬の巻き返しのほうを警戒したい。
 その前走6着以下からの3着以内好走馬は表に挙げた13頭。多くはG2連対実績馬、またはこのレースと同じ芝1800mの重賞で3着以内の実績を持つ馬だった。前走掲示板外からの巻き返しを期待するなら、重賞での同距離実績や、格上となるG2以上での好走歴を持つ馬を拾っていきたい。
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【前走着順別成績(過去10年)】
前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率 6番人気以下 同複勝率
1着 2-1-4-16 8.7% 13.0% 30.4% 0-0-0-6 0.0%
2着 1-3-1-15 5.0% 20.0% 25.0% 0-0-1-9 10.0%
3〜5着 3-0-2-36 7.3% 7.3% 12.2% 0-0-1-28 3.4%
6〜9着 3-4-0-31 7.9% 18.4% 18.4% 0-2-0-28 6.7%
10着〜 1-2-3-28 2.9% 8.8% 17.6% 1-1-3-26 16.1%
【前走6着以下からの3着以内好走馬(過去10年)】
馬名 着順 前走 着順 芝18実績 G2以上実績
2013 クラレント 1 マイラーズC 8 デ杯2歳S1着
ジャスタウェイ 2 中日新聞杯 8 毎日王冠2着 毎日王冠2着
2014 マイネルラクリマ 2 チャンピオンズM 10 ラNIKKEI賞2着
ダークシャドウ 3 中山記念 11 毎日王冠1着 毎日王冠1着
2017 ダッシングブレイズ 1 京王杯SC 7 (初出走)
マイネルハニー 3 小倉大賞典 16 チャレンジC1着 スプリングS2着
2018 ハクサンルドルフ 2 新潟大賞典 8 (1600万2勝)
2019 レイエンダ 1 メイS 9 セントライト記念2着
サラキア 2 阪神牝馬S 10 ローズS2着 ローズS2着
2020 ダイワキャグニー 1 新潟大賞典 14 メイS2勝 金鯱賞3着
トーラスジェミニ 3 ダービー卿CT 11
2021 サトノフラッグ 2 金鯱賞 7 (初出走) 弥生賞1着
2022 ガロアクリーク 2 都大路S 6 スプリングS1着 スプリングS1着

チェック4コース追いに好走馬多数

 Check1でも触れたように人気馬の好走が多いレースだが、坂路追いかコース追いかで、その傾向は異なっている。パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で、過去10年の追い切りを分析すると、3番人気以内かつ坂路追いだった馬は【1.2.1.6】で1勝止まり。同じ3番人気以内でもコース追いなら【4.2.2.12】と4勝。連対率、複勝率は互角だが、勝率には大きな差がついている。また4番人気以下の馬も坂路1勝、コース4勝となっており、昨年の1、2着馬(4、8番人気)も美浦南Wコース追い切り馬だった。
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【追い切りコース・人気別成績(過去10年)】
追い切り 人気 成績 勝率 連対率 複勝率
坂路 1〜3番人気 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0%
4番人気以下 1-2-2-48 1.9% 5.7% 9.4%
コース 1〜3番人気 4-2-2-12 20.0% 30.0% 40.0%
4番人気以下 4-4-5-61 5.4% 10.8% 17.6%